2016年02月22日 活動報告
2月20日米粉活用セミナー開催実施内容報告
米粉をいかしてグルテンフリー料理
講演と料理教室で魅力を学ぶ
――第3回全国米粉料理コンテスト関連セミナ――
第3回全国米粉料理コンテストの関連事業である「米粉活用セミナー」が2月20日、埼玉県川越市の川越市伊勢原公民館で開かれました。学校給食等の食物アレルギー対応に関心を持つ地元のPTAや関係者など40人余りが参加、アレルギー対応米粉食品の展示試食、講演そして「家庭でできるグルテンフリー米粉料理」と題した米粉料理教室などで、米粉の魅力と汎用性を学びました。
このセミナーは、第3回全国米粉料理コンテストの一環として、NPO法人国内産米粉促進ネットワーク(島田圭一郎理事長)が主催し、教育現場から食物アレルギー対応を考えようと、川越市教育委員会、日本教育新聞社、さらに地域開発を担う角栄ガス株式会社が後援して開かれました。
「初めて見て、食べた」アレルギー対応の米粉食品
第1部では、はじめに米粉食品を知ってもらおう、と展示、試食会を行いました。展示されたのは、小麦、卵、乳を除いた米粉100%パンやケーキ、ドーナツなどずばりアレルギー対応の米粉食品ばかり。
新潟製粉(株)が提供したクッキー、焼きドーナツ、プチドーナツやココアケーキやストロベリームースケーキ、そして米粉100%パンは、前日に焼いたものと直前に焼いたものを陳列、食べ比べました。
また、講師の牧野仙以知氏が代表取締役をつとめる(株)マイセンファインフードからも「玄米クッキー」が届けられ、牧野氏は「牛乳、卵、小麦は一切使わず、ベースは玄米の粉でテンサイ糖を使っている」と、説明していました。
試食した人たちからは「初めて、見て食べた」「小麦や卵が入っているケーキなどと味や見た目もそん色ない」「焼きたてパンのモチモチ感は感動的」などとの感想が聞かれました。
「グルテンなしの米粉を積極的に活用して」(島田理事長)
「地域への恩返しとして後援」(古谷野社長)
引き続いて、牧野氏の講演の前に開会式を行いました。
まず、主催者の同法人の島田理事長があいさつ。「今や小麦で作れて、米粉で作れない料理はない。米粉は使い勝手がよく、あらゆる料理に対応できる食材だ。食物アレルギーに悩む人が多くなっている。その意味で、グルテンなしの100%米粉、玄米粉で料理が作れる時代になった。このセミナーで勉強して帰って、出来ることから始めてほしい」と、米粉の積極活用を呼びかけました。
また、後援の角栄ガス(株)の古谷野篤社長は「先ほど試食をして、米粉でこんなおいしい食品ができるのか、驚いた。この地域で50年事業をさせていただいた恩返しとして地域住民の方々に参加してもらいたいと、後援をした」と、地域への感謝の気持ちを述べていました。
講演「人にやさしい安全・健康な米粉食品づくりへの挑戦」
「普段の生活の中でよい食べ物を見極める力を」
(講師の牧野仙以知氏)
講演は牧野氏が「人にやさしい安全・健康な米粉商品づくりへの挑戦」と題して行いました。(株)マイセンファインフードは、福井県鯖江市を拠点に事業展開しており、6次産業化事業体として6次化ファンドの出資支援などを得て、玄米・加工品や地元産玄米等を原料にし、見た目も食味も肉に似せた「疑似肉食材」を全国に販売しています。
牧野氏は、これまでの経験をもとに「大地は未来の子供たちからの預かりもの、という考え方がマイセン農法の基本だ」「環境意識を高めることは、初めはマッチ棒がローソクとなり、そして松明となって大きな炎に見えてくる。そんなプロセスが必要」「アレルギーに困っている人たちだけが食に気を付けるのではない。健康のうちに考えて、間違ったものを食べるとこうなると、理解していくことが食育だ」などと説き、最後に「普段の生活の中でよい食べ物を見極める力をつけていってほしい」と、結びました。
質疑応答では、会場から「自分の生活の中で実践していくには、どのようなことに気を付けたらよいか」「グルテンフリー食品を身近に手に入れるにはどうしたらよいか」との質問が出ていました。
米粉料理教室
家庭でできるグルテンフリー料理に全員で挑む
講師は第2回コンテスト全国グランプリの石井ゆかさん
第2部では、グルテンフリー料理を参加者自らで作ってみよう、という米粉料理教室が開かれました。同教室には、40人が調理台に立ち、第2回全国米粉料理コンテストで全国グランプリを受賞した石井ゆかさんを講師に3作品に挑戦しました。
「フライパンで作るアップルケーキ」「米粉の鶏唐揚げ」「米粉100%のニョッキ」の順に、石井さんのデモ調理を参考にしながら、テーブルごとにリンゴ炒め、生地づくり、鶏肉と米粉の混ぜやニョッキの捏ね、成型、茹でそしてそれぞれの盛り付けまで、手分けして取り組みました。
最後に、完成品を関係者も含めて全員で試食しました。食べ終わった参加者は、「米粉を使ってこんなおいしい唐揚げができるとは知らなかった」「手軽にアレルギーを気にしないリンゴケーキを作れることを知人に教えたい」などと、
満足そうに語っていました。