2018年10月16日 お知らせ
輸出EXPOでもグルテンフリー食品に注目集まる
米粉の麺類(ラーメン、パスタ)に高い関心
国内外バイヤーの飛び込み商談も多く
第2回〝日本の食品″輸出EXPOが、千葉市の幕張メッセで10日から12日まで開かれました。NPO法人国内産米粉促進ネットワーク(CAP.N)は、農林水産省の補助事業「29-30年度コメ・コメ加工品輸出特別支援事業」の事業実施主体者として8製粉事業者とともに出展、26商品を展示しました。
準備は開会前日の9日午後から始まりました。各社のスタッフはあらかじめ搬入のため会場に送った段ボールの荷解きをして、紹介商品を手際よく陳列していました。
試食に興味、質問攻勢目立つ
10日は開会式の後、10時過ぎから来場者が入場、各ブースとも瞬く間に人であふれていました。特に、輸出有望ジャンルとして期待されている日本酒やお茶各社のブースや牛肉を中心にした畜産や果実関係の機関・各社には試飲、試食コーナーもあることから人気を集めていました。 CAP.Nのブースでは、8事業者26商品が展示されました(別表参照)。
試食では小林生麺㈱が「グルテンフリー インスタントラーメン」米粉フード笑い―とが「米粉フエットチーネ」と「米粉ラーメン」、あみちゃんライズが、あみちゃん米粉ジェルで調理したマンゴークリーム、㈱波里が「生クリーム大福イチゴ」と「生クリーム大福ブルーベリー」を提供しました。来場者は試食に興味があり、食べながら質問攻勢し名刺を交換、即席の商談も行っていました。中には今後の交渉のためLINEでの友だち交換をするバイヤーもいました。
2日目が商談のピーク。待機するバイヤーも
商談会が各社ごとに行われましたが、ピークは2日目の11日。主催者の「マッチングシステム」からのリクエストとともに、試食したバイヤーとの飛び込み商談もあり、当初の30件ほどから40件に膨れました。商談スぺ―スは11時から15時までは常に埋まり、待機したり30分以上に及ぶケースも見られました。
各社担当者によると、海外バイヤーは中国、韓国、香港、シンガポールなどアジア諸国が多く、オランダ、イタリア、イギリスの欧州のほか豪州やアラブ首長国連邦、アゼルバイジャンなどの名前も見られました。商品では、「グルテンフリー食品」としての米粉加工品に各バイヤーとも関心が高く、加工品の中でもラーメンやパスタ、アジア諸国では和菓子に注目が集まり、商談時間も長くなっていました。
また、グルテンフリー食品が注目を集めていることから、TVクルーが取材に訪れ、展示品を撮影していきました。15日にフジテレビ系列「めざましテレビ」で輸出EXPO特集の中で、展示品が放映されました。
出展事業者は「今後の海外戦略に生かす」と手ごたえ
最終日の12日は、海外より日本国内の流通業者や商社・物流各社の担当者が目立ち、WEB関係者や通販事業者が立ち寄り、試食や名刺交換をしていました。3日間にわたり国内外のバイヤーなど来場者と意見を交わした出展事業者は、終了後、米粉フード笑いーとの田中順子代表取締役は「2商品を試食品として提供しましたが、高評価をいただいた。ただ、原材料が福島県産ということで、アジア圏のお客様は難しそうでした。アジア圏以外の方々には今回のご縁を大切に商談を進めていくつもりです」と意気込みを語っていました。
また、小林生麺㈱の犬飼聡営業マネージャーは「他の展示会に比べ海外のバイヤーの引き合いが多く、見積もりや規格書の提示を求められました。新商品として展示したグルテンインスタントヌードルは、好評で今後の展開に期待しています」と、手ごたえを話していました。
さらに、あみちゃんライズの佐々木弘見さんは「このような展示会は初めてのことであり、カタログや価格表、デスプレイなど準備不足を痛感しました。国内外のバイヤーと交流ができ、国内でのnet通販に期待しています」。(株)波里と連携して出展した和菓子を開発した和楽㈱の長島丈記業務部長は「米粉としての引き合いよりグルテンフリーに関心が高かった気がします。海外のお客様から日本の和菓子が(現地で)人気があると改めて情報を得て、参考になりました」と、出展で得た教訓を今後の経営や商品開発に生かしていくことを強調していました。