『“冷やしにっぽん”の定着めざす』

 「たふぃあ」は、ニュージーランドの原住民の言葉で、「感動する」という意味です。米粉商品に出会うきっかけは、虚弱体質だった子どもの頃、近所の農家の米作りを手伝ったことでした。その時、大地からのエネルギーをすごく感じることができました。そして、短大卒後に生まれ育った福島県いわき市の農業資材会社で営業の仕事の傍ら、米を作り(17アール)と畑(40アール)もしました。有機農業でしたが、当時は今のように有機JAS認定もない頃で、市場に持っていっても何の評価も得られす、値段がつけられないなど、小規模農家には安定した収入が上げられないことを痛感し、農業を辞め、会社もやめ、東京の青果市場の仲卸会社で働き始めました。  そこでは、スーパーなどを回り、農家と契約する付加価値をつけた野菜や米の加工品も勉強しました。そして、自分でも農業していた時に感じていたことですが、規格外の野菜や米を何とか出来ないのかということでした。  その過程で、出会ったのが、5,6年前から注目され始めていた米粉パン、米麺、お米スイーツでした。会社では私が好きだった麺類から始めようと、加工食品を学んだ人脈から製麺会社を紹介してもらいました。一昨年の夏には米麺、玄米麺、梅麺の3種類の米麺を作り、販売を始めました。原料のコシヒカリは、私が農業していた頃、苗づくりからお世話になった、いわき市の農家にお願いしたものです。本当に美味しい米麺ができました。米麺が安定して普及してくれれば、私も再び米作りができる、と思います。  まずは、地産地消のPRからと、地元のお祭り、レストランなどのメニューづくりに商品の提供を続けてきました。市内9つの給食センターや毎月1回の栄養士の会議でも米粉で作ったワンタンスープの試食などを重ね、昨年1月からは学校給食のワンタンスープも採用してもらい、麺類はホテルや旅館にも好評です。  それから2か月後に3・11東日本大震災が起きました。当時、いわき市にいたのですが、海沿いの道の駅は津波に流されてしまいました。気を取り直したのは、復興フェアなどで声をかけていただき、事故前の商品だから大丈夫と販売の応援をして下さる方がたくさんいたことです。震災後は、いわき市の特産品を応援してくれる人がいっぱいいます。  現在、美味しい米麺をもっと多くの方々に知っていただくために、米麺の冷やしメニュー「冷やしにっぽん」を商標登録中です。「冷やしにっぽん」は、本社が提案するオリジナル「稲穂めん(米めん、玄米めん他)」シリーズを原料に、レストラン、ホテル、旅館などで調理、提供する料理やメニュー、加工食品(OEM含む)に使うことができる名称です。冷やし中華ではなく、お米の麺を定着させることができないのか。中華、洋食、和食の中で、それぞれの“冷やし”のメニューということで、シェフに腕をふるってもらい、B級グルメ、冷やし日本選手権とかのイベントを始めたら、とも思っています。都内のレストランでも「冷やしにっぽん」にいくつか取り組んでくれています。今年も猛暑の夏になるとのニュースが流れていました。節電の夏です。この「冷やしにっぽん」食べてクールダウン、と思っております。  これからの目標と夢は、米粉商品を通して私の夢である就農に向けてもう一度進んでいきたいことです。お米の消費拡大、米粉商品の定着化を進めるには、立ち食いそば屋で、そば、うどんに加え、米麺も選べるようになって欲しいですね。米麺の中でも、カロリーの低い米麺、機能性のある米麺、地域の特産品を練りこんだ米麺など、農家さん方と共に商品開発もしたいです。全国各地で美味しいお米麺が定着してくれれば、と思います。

 

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