食べて100才まで元気に!
そら と だいち の健康玉手箱
そら と だいち が
健康情報をお届けすることになりました。
そら は、4千年も稲を育てている超ベテラン。
だいち は、まだ100年の新米です。
経験豊富なそらに
だいち は、いろいろ教えてもらってます。
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伝統米食はアミノ酸の宝庫
(お米はスーパーフードだったの巻 その1)
=アミノ酸スコアを100にするわざ=
人間界では「疲れ」というものがあるらしいね。
それで、肉を食べると元気になるってホントなの?
うーん。たしかに、肉は
人間の体をつくっているアミノ酸(※1)、
つまりタンパク質の宝庫だけど
消化するのに時間がかかるでしょ。
肉の消化時間は4~5時間よ。
そうっか。その分、たくさんの
酵素、ミネラル、ビタミン
が消化中に体の中で使われて
これはまた体には負担がかかるよね。
ご飯の消化時間は2~3時間。
病気になった人は
消化にいいおかゆを食べるでしょ。
体にやさしいタンパク質のとり方は
やはり、私たちが育てている
お米が中心! がいいよのね。
でも、お米はお肉みたいに
良質なたんぱく質ではないけれどね。
おやおや。
ライス&ビーンズマジックを知らないとは!
え! なにそれ。
それじゃまず、必須アミノ酸と
アミノ酸スコアから説明するわよ。
9種類の必須アミノ酸をパーフェクトにする!
体をつくっているタンパク質は
20種類のアミノ酸でできていて
そのうち11種類は、体の中でつくることができるけれど
あとの9種類は、体の中では作れないの。
それじゃ9種類は、どうしても食事から
食べなきゃいけないってことだね。
そう。それで9種類は「必須アミノ酸」って呼ばれてます。
ところが、この9種類は
全部がそろったときにしかタンパク質ができないのよ。
ここ重要よ! ↑
つまり1回の食事で、
ほかの8種類のアミノ酸は十分に食べたけれど
1種類だけ少ないと
1番少ないアミノ酸の分しかタンパク質ができないの
ほかの8種類が多くでも、無駄になるんだね。
だから、無駄にならないように食べないとね。
消化に負担がかかるばかりよ。
それで、基準値を決めてスコアを作ったわけ。
それが「アミノ酸スコア」。
アミノ酸スコアが100なら、
9種類すべてがそろって
うまくタンパク質が作れるっていうわけ。
スコアが100なのは肉や魚に多いわ。
そうかー。やはりたんぱく源は肉や魚。
でも、肉の消化には時間がかかるよね。
ところが、お米だってそんなに悪くはない。
食パンのアミノ酸スコアは41だけど
精白米は65。玄米は68。
精白米に含まれる「リシン」っていうアミノ酸の得点が65なので
アミノ酸スコア全体でも65になってしまうのね。
惜しいね。
ところが
大豆と組み合わせるとほぼ100になるの。
大豆にはリシンは十分に含まれているから
ご飯と一緒に食べれば、リシンが補えるのよ。
逆に大豆には含硫アミノ酸が少ないんだけど
精白米には十分あるから
ご飯と一緒に食べれば こちらもパーフェクト!
不思議だね。
昔から日本人が食べてきた食事が
現代科学のものさしで測ったら
パーフェクトだったなんて。
ご飯と納豆、味噌汁、豆腐、おからなどの組み合わせが
ライス&ビーンズマジックになるってことだね。
本当に魔法のようにスコアが100に変わるんだね。
体にやさしいタンパク質のとりかた
ちなみに、
一日に必要なたんぱく質の量(※2)は
体重当たり約1g弱
50Kgの人は 約50g弱 が目安です。
白米のご飯100gには、タンパク質2.5g。
もち米のご飯には3.5g。はいが精米のご飯には2.7g。発芽玄米のご飯には3.0g含まれてますよー。
白米のお茶碗1杯(約150g) で
タンパク質は 3.75g 食べられます。
1日にお茶碗3杯食べたら
⇊
11.25g
発芽玄米だと 13.5g
お茶碗5杯で
⇊
18.75g。
発芽玄米だと 22.5g
ちなみに 100g中の
焼いたゴマサバには 31.1g、
焼いた牛のヒレ赤身には 27.2g含まれてます。
ご飯は食べ方次第で
血糖値をあげにくくすることもできるよね。
食べ方はまた今度ね。
それよりご飯と相性のよい
大豆のタンパク質には
50gの納豆2パックで 14.2g
豆腐1丁で 19.8g
合計34g
ご飯3杯と合わせると 合計45.25g
そのほか、野菜にもけっこう含まれてますよー。
100g中の野菜の中に
茹でグリーンピース 8.3g
にんにく(生) 6.4g
茹で和ナバナ 4.7g
パセリ葉生 4g
トウミョウ 3.8g
茹でブロッコリー 3.5g
茹でモロヘイヤ 3g
茹でしゅんぎく 2.7g
茹でほうれん草 2.6g
茹でニラの葉 2.6g
いろいろなものを食べるのもよさそうだね。
そのとおり。
野菜には、ビタミン、ミネラル、酵素、抗酸化物質も多く含まれてるから
消化吸収を助けたり
老化を防げる成分も食べられて
一石二鳥ね。
逆にタンパク質を取りすぎるとどうなるのかな?
余計なたんぱく質は脂肪になりますよ。
それに肝臓や腎臓にも負担がかかります。
とりすぎもよくないってことだね。
特に加工食品にはリン酸塩が多く含まれていて
これがカルシウムの吸収を妨げてしまいます。
もしかしてハムとかソーセージとか?
それらは特にそうよ。
もともと、肉や魚はリンが豊富。
牛や豚の赤身や鳥のささ身、まぐろ、チーズにも多く含まれています。
日本人は、そもそもリンは十分にとれているので
とり過ぎのほうに注意が必要です。
リンはカルシウムと結合して歯や骨をつくるから
大切なミネラルだけど
とり過ぎると
逆にカルシウムの吸収をさまたげたり
血液中にリンが増えると
バランスを保つために
骨の中のカルシムが溶け出して
骨密度を減少させてしまったりします。
さらに子どもの成長障害も起こすことがあります。
特に食品添加物には
体に吸収されやすい無機リンが多く含まれているので
加工食品を頻繁に食べる人は非常に要注意です。
無機リンは
「リン酸塩」「乳化剤」「かんすい」「膨張剤」「酸味料」「pH調整剤」
などと表示されています。
炊いたご飯を食べるのは
添加物を使わないから安心だね。
さらに、ご飯を炊くだけで、世界最強食品になったり
ミネラルも簡単に豊富にバランスよくとれる方法もあるから
やはり、主食にご飯は大切なの。
世界最強になる・・・とかミネラルとか面白そうだね。
今日は、そろそろ夕陽のプラーナを浴びる時間だから
このつづきはまたね。
※1
アミノ酸とは
窒素を含む化合物で、タンパク質やペプチドの構成成分。
タンパク質を合成するアミノ酸は20種類あり
そのうち9種類は体内で作れないので
食事からとる必要がある。
これらを必須アミノ酸という。
必須アミノ酸
イソロイシン 筋肉を強化する。成長を促進する。
ロイシン 筋力を強化する。肝機能を高める。
リシン(リジン) 肝機能を高める。代謝を促進する。成長を促進する。
免疫抗体の材料となり感染症予防、疲労回復、骨を丈夫にする。
メチオニン うつ症状を改善する。かゆみや痛みを改善する。
フェニルアラニン 鎮静作用がある。うつ症状を改善する。
スレオニン 脂肪肝を予防する。成長を促進する。コラーゲン合成の材料になる
トリプトファン 成長を促進する。筋肉を強化する。セロトニンの原料となり精神を安定させる。
バリン 筋肉を強化する。成長を促進する。
ヒスチジン 成長を促進する。神経機能を補助する。
※2
◆参考文献
「栄養学の基本がまるごとわかる事典」一般社団法人 臨床栄養実践協会理事長 足立香代子編集
「死ぬまで元気に生きるための 7つの習慣」杏林予防医学研究所所長 山田豊文著
「日本食品成分表」4訂、5訂、7訂
NPO法人農都会議理事
トル―・エコライフ株式会社代表取締役
健康・環境ライター、ヨガインストラクター、食剤師
環境や健康ジャンルの雑誌記事などを20年以上担当。
小麦粉製品を長年食べ続けて体調を崩した経験から
米食中心の食事スタイルを心掛けている。
フリーライター
中村いづみ